2021年5月12日水曜日

みんなで地理プラーザ!を1年間続けて

 みんなで地理プラーザ!は2020年4月1日にスタートして、2021年4月1日で1周年を迎え、2年目に突入しました。

さらに5月にはTwitterアカウントのフォロワーが2000人を超えました。 


昨年、地理プラーザ!スタートから2か月経ったときに振り返りを書きました(「地理プラーザを作ってみた話」)が、改めて1年間活動をしてきた感想を書きたいと思います。



このペースでここまで続けてこられたことが素直にすごい

みんなで地理プラーザ!は、社会人3名と学生1名で運営しています。

運営4人はそれぞれ繁忙期には残業月80時間を超えたりと、そこそこに忙しい暮らしをしています。特に私は社会不適合者で会社に行くだけでも疲れるのに、月80時間の残業が連チャンして、もうダメかと思った時もありました…。

そんな中でも1年間で計20回のイベントと1回の雑誌刊行というように、月に2回ほどのイベントを続けてこられて、最初はここまでできるとは思っていなかったので、我ながらただただすごいなという感想です。


地理プラーザ!で、できたこと

表現したいけど、場が無い人たち

自分の知識や疑問を表現したい人はたくさんいると思います。

しかし、表現の場が無い人もいます。大学を卒業してレポートや論文の発表機会がない社会人。表現したいことと大学の学びが異なる学生。そんな人が意外にもいるのだと気づかされた1年間でした。

特に、地理系同人誌『地理交流広場』にはそんな表現したいという気持ちを持った20名を超える人が集まっての文章の寄稿でした。

語りなり、文章なりで、自由に表現できる場があることは大切なことで、そんな場をみんなで地理プラーザ!が提供できたのだと思います。


アウトリーチ

地理プラのイベントは「分け隔てなく」というのが目標です。

地理を知っていても、知らなくても、興味があれば参加できて、楽しめる。

そんな地理プラの活動は、最近流行りの言葉で言えば「アウトリーチ」になっているのではないかなと勝手に考えています。

もちろん運営4人は地理学の専門家ではないので、あまり難しいことは話せません。だからこそ、難しい話をわかりやすく、楽しく、参加者に伝えることができるのではないかと思っています。


課題に感じたこと

もちろん1年間活動してきての課題も見えてきました。


オンラインイベントの限界

当初は「意外とオンライン(zoom)でいろいろなことができるじゃん!」と言ってノリノリでイベントをしていた運営の4人。

しかし、半年ほどして、オンラインイベントの双方向コミュニケーションの難しさに直面します。

「地理プラゼミ」という社会人中心のゼミ企画を開催しました。参加者全員が意見を言えるような場を作りたいと思っていたのですが、なかなかうまくいかず。

オンラインイベントは、発表者→参加者の一方通行のコミュニケーションはうまくいくのですが、どうしても双方向のコミュニケーションは人数が多くなれば多くなるほど難しい、というより不可能になります。

そんな限界を感じた1年でもありました。やっぱりFace-to-Faceでないとできないこともありますね。


ポストコロナへの移行はできるのか

私が地理プラーザを企画したときには、オフライン(現地での巡検など)企画をしたいと考えていましたが、コロナ禍でオフラインイベントはできず。

今後、ポストコロナの世の中になって、オフライン企画を実施できるかが、地理プラの大きな関門になると思っています。

何と言ったって、運営が兵庫・京都・新潟・東京で分かれているので。


発表してくれる人がいるようで見つからない

表現をしたい人はたくさんいるはずだけど、地理プラの場で発表をしてくれる人は運営から声をかけていかなくてはなかなか見つかりません。

やはり発表となるとハードルが高いのですかね…。

地理プラでは、企画の発表者をいつでも募集中です!


オンラインでの地理イベントが特別なことではなくなってきた

コロナ禍で世の中が激変していた時に出発した地理プラ。

出発当初はオンラインでイベントを運営すること自体物珍しく、意欲的なイベントでした。

ただ、1年経って、自分たちが新しい状況に慣れてきたというのと、まわりもオンラインに追い付いてきたというのがあります。

どうしても、これまでに上手くいった企画の焼き直しになってしまったりという、自分たちの問題と、まわりの地理界隈もオンラインに慣れてきて、地理プラと同じようなことをし始めているという、まわりの問題とに直面しています。

ただ、これが悪いことかというと、イベントの運営に慣れてきて、少ない労力で、ハイパフォーマンスをできるようになったと考えればいいことなのかもしれません。ただ「新しい形に挑戦した!」という達成感はほしいところ。

地理界隈がオンラインでのイベントに慣れてきて、地理プラと同じようなイベントをするようになったのも、地理界隈全体にとって大きな一歩でしょう。そんな中で地理プラは「誰でも気軽に発表・参加できる場」というのを、もっと考えていかなくてはならないのかもしれません。


学術的な団体だと感じられてしまっていること

運営の4人は、あまり学術的な話だけをしているつもりはありません。クイズ企画とかもしているし…。

地理交流広場も、学術的な記事から、「街を歩いてみた」という紀行文まで幅広く掲載していて、「とりあえず地図を書いてみた」といったようにもっと柔らかい記事が欲しいくらいです。

しかし、まわりからは「地理学の難しい(学術的な)話をする団体」みたいに思われているようで、少し凹んでいます。

もっといろいろなイベントが行われる広場になれるか、地理プラの存続(?)のカギだと思います。


運営の体力の限界も…

やはり運営4人でイベントをコンスタントにまわすとなると、体力的・時間的・アイデア的な限界もあります。

イベントや地理交流広場の編集をお手伝いしてくれる人がいたらいいなぁ~と思ったり。


個人的に嬉しかったこと

課題を書き始めたらキリがありませんね…笑

最後に、地理プラをしてきて嬉しかったことを書いて終わりにします。


①地理交流広場の完売

地理交流広場は、企画当初は売れ残ってしまってたくさんの在庫を抱えるんじゃないかなんて話していましたが、完売して重版までしました。

自分の書いた駄文が世の中に出ていくのは恥ずかしかったけれども、みんなで作り上げた雑誌が世の中に出ていくのは嬉しかったです。


②転勤しても楽しむ場があること

4月に転勤で引っ越しましたが、引っ越しをしてもこうやって楽しむ場があるのはよかったなと思います。


③イベントに参加した人、発表した人からお礼を言われたとき

イベントに参加した人から「楽しかった!」と言ってもらえたときや、発表者から「今日は発表できてよかった!」と言ってもらえたときが、一番うれしいです。



長々と書いてしまいましたが、これからもどうぞよろしくお願いします。

最後に一言、発表者募集中です!

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